データサイエンス系大学院生の一年の振り返りと就活事情
はじめに
本記事は私自身の一年を振り返った記事で、ちょっとだけ「学生期間にデータ分析の勉強と実践をしていると就活で有利かも知れない」という趣旨で主に大学生1~3年生に向けたデータ分析啓発意図を込めておきます。
データ分析に関する学習やキャリア、インターン先紹介などで非常にお世話になっていたデータラーニングギルドのAdvent Calendarの記事として一年を振り返る記事は3回目で、毎年この機会で振り返れることをありがたく思います。自分の思考や振り返りを文字残すのは、何かしらの形で続けていきたいです。
この一年の振り返り
軽く自己紹介も兼ねて、この一年間の活動を振り返ります。
まず去年までですが、私は大学3年の4月から独学でデータ分析を勉強し、半年後にシェアリングサービスを提供するITベンチャー企業で約一年インターン 生として顧客分析などを行いデータ分析キャリアをスタートしました。
その後データ分析関連の長期インターンを続けながら経営工学系の大学院へ進学しました。詳しくは去年の記事に書いています。
今年一年は以下のトピックに取り組んでいました。
・SaaS企業での顧客分析
・ユーザーインタビュー等を通した人間工学周りの研究
・就活
SaaS企業での顧客分析
今年の6月から、toBのSaaSを提供する企業でインターン生として、年次契約の解約率予測のモデリング等を行っていました。今までのデータ分析は基本的な統計量や簡単な可視化を用いたレポート作成が多かったので、よりしっかりコードを書いてモデリングする経験などを積みたいと思ったため挑戦しました。
年次解約でかつ提供開始から歴史もそんなに長くないので解約データ自体があまり溜まっていなかったり、解約予測に聞きそうなユーザーログの特徴量が微妙だったりとモデリングは難航していて、自分の実力不足を痛感しています。
ロジスティック回帰ではsklearnで回帰係数のp値が出ず、statsmodelを初めて触り始めました。決定木系を用いるときはShapなど何かしら解釈性を持たせる工夫をするのが大変でした。
ユーザーインタビュー等を通した人間工学周りの研究
私が所属する研究室はHCI(Human Computer Interaction)とHRI(Human Robot Interaction)を専門としており、コンピューターシステムに対するユーザビリティや認知的側面の研究を行っています。
目下私は、音声アシスタントのユーザー体験に関する研究をしていて、任意の声を喋る音声アシスタントとしてTTS(Text-to-Speech)アプリケーションを実験室に構築する作業をしています。Githubに公開されているアプリを自分のローカル環境でテストするといつも何かしら環境依存のエラーに悩まされます。
アンケート分析などデータ分析周りの経験も少し活きつつ、全く経験のなかった領域を学べる面白さと思うように進捗しない辛さの狭間でなんとかやっていっています。(指導教官が外国の方なので研究室の公用語が英語なのも研究ハードルを上げている気がします。)
就活
修士一年の5月くらいから就活を始めて、データ分析経験が活きてかつ経営戦略に興味があったためコンサルティング企業とベンチャー企業を中心に就活をしていました。
当然ガクチカを考えるのですが、データ分析による長期インターンがありがたいことに非常に受けが良かったと今振り返って感じます。理由として
・ベースとなる論理的思考力が分析の要件定義やアウトプットから感じられる
・目的と目標がはっきりしていて、それに対する成果を定量的に伝えやすい
・ハードルの高い新しい何かを学んで実践したことが学習能力のアピールになる
・非分析者とのコミュニケーションを通して組織目標に対して自身の貢献が伝えやすい
などがパッと思いついただけでもあります。
アピール目線でなくとも「目標に対して課題を分解し分析して自分なりのアウトプットを出す」と言ったアプローチを体系的に学んで自分の当たり前な思考回路に身につくことが貴重だと思いました。
実際に参加したデータサイエンス系のインターンとして、医療系メガベンチャーで施策の効果検証を行いました。5日フルタイムで8万円出る太っ腹です。成長産業でデータ活用が非常に進んでいる企業のデータサイエンティストチームの仕事の進め方や雰囲気を知れたのも面白かったですし、何より触れられるデータの量と幅、整い具合に驚きました。
今後のキャリア
在学中にデータサイエンスを学んでいた人のキャリアは非常に多様だと思います。
私はデータサイエンスをより経営現場の戦略に適用していきたいと思い、いわゆるビジネストランスレーターのような立ち位置を目指して、ファーストキャリアを経営コンサルティング企業にしました。
データサイエンティストとして就職するのか、事業会社のマーケティングなど総合職にいくのか、コンサルティング企業で経営課題そのものに最も近く働くのか、どの道が最も魅力的でしたが、最後は直近5年が変化が多く面白そうと思えるかどうかで決めました。
本業ではデータサイエンスに手触り感持てる機会が減りそうですが、様々な場で手を動かして分析を行うよう心がけていきたいと考えています。(23卒なのでまだ先ですが)
本ブログの位置付けと自己紹介
ご挨拶
このブログは筆者の日記であり、日々の学びのメモ帳です。
想定読者は私自身です。
単に日記でなくブログという形で残すことにしたのは以下の理由があります。
・日々の学びを(誰かが読む前提で)アウトプットする癖を作るため
・文章として質を維持するため
・誰かの学びの参考になると嬉しいため
具体的には以下のカテゴリに大別する予定です。
・読書記録
・日記(不定期)
・自己紹介
・趣味(ポーカーやコーヒー)
自己紹介
2021/6/23 今の私の自己紹介をします。
私は生物系の学部を卒業し、経営工学系の大学院で認知バイアスの研究を行っています。最近は大学院の授業と研究、就職活動(サマーインターン)と長期インターンで忙しいです。悩みとしては、就職活動においてファーストキャリアの選び方に迷っていて、何が分かれば選べるのかも分からない手探りな状況です。
趣味はテキサスホールデムポーカーとコーヒー
コーヒーはハンドドリップするようになってもうすぐ一年、youtuberのひつじ研究所さんなどをよく見ます。関東圏をメインに訪問したコーヒー店の記録をinstagramでしています。
最近あったこととしては、統計検定準一級の試験を受けたのですが今回の試験内容が過去の傾向からガラッと変わっていて驚きました。自己採点だと合格点ボーダー付近だったので結果が怖いです。落ちたら再受験します。
基本的には読書記録として本ブログを継続したいと思います。
最初の本は「D・カーネギー 人を動かす」の予定です。